本の紹介
しばわんこの和のこころ
絵と文 川浦良枝
発行所 白泉社
みなさん、新しい年をいかがお過ごしですか。本年も、よろしくお願いいたします。ご一緒に、面白い本をたくさん読んでいきましょう。
1月はいいですよねぇ。何がいいって、日本っていいなぁと思いませんか。お正月に家族でのんびりとして、おせちを食べて、おぞうに食べて、みかんを食べて・・・と、食べてばかりですが、おのずと和食が多くなりますよね。
でも、子どもたちから「お正月ってなんでやるの?」とか「何でおせち料理って食べるの?」と聞かれたら、一瞬答えにドキッとしませんか。私たちは、ふだんは流行の生活を取り入れていますけど、案外伝承されてきた習慣が分からなくなっていますよね。何で冬なのに「新春」なの?とか。
今回の本は、そんな私たちにぴったりです。しかも、しばわんこ=ワンちゃんですから、今年の干支にもぴったり!
まず、本を一枚めくるとお客さんのおもてなしから始まります。さて、ここで問題です。座布団の表と裏、そして前と後ろはどうやって見分けるでしょうか?答えはぜひ本を見てください。おせちについても同様です。お正月の由来などを知ると、家族に語りたくなりますよ。
こうしてみると、伝承には一つ一つ意味がある事が分かります。もちろん、それらは迷信かも知れません。でも、昔の人達の願いがそこには込められています。何を伝承するのかと言えば、そのような願いを伝えていくとも言えるでしょう。声高に「ニッポン、最高!」と叫ぶ必要はありません。でも、この本を読むと、日本って良い国だなぁと思うのです。(園長)
2018年1月5日