エッセイ
しつけ
田尻徳風保育園では、お昼の休憩時間を使って、色々なことを話し合います。その中でも、子どもや保育園に関する新聞記事などをもとに、議論することも多いのですね。
今回選んだのは、「お尻ペンペン 逆効果」という記事(毎日新聞 7月31日夕刊)です。「『しつけ』にも問題行動リスク」という小見出しもついていました。
記事によれば、悪いことをした時の「お尻ペンペン」は、その後の子ども達の問題行動へとつながる。このような調査結果を日米の大学教授らの研究チームが発表したというものでした。問題行動とは「落ち着いて話を聞けない」「約束を守れない」「一つのことに集中できない」などが挙げられていました(もちろん、当園は体罰を禁じています)。
もちろん、これらの「問題行動」は程度の差こそあれ、子どもであればよく見られることです。ですから、そのような行動をとる子どもが、すべて体罰を受けていると見るのは早計かもしれません。しかし、このような記事を読むたびに、私達大人はどのように子ども達に接すべきか、また現に接しているか、振り返るのです。
意見は色々あるでしょう。しかし、一つ私が思うこと。それは痛みによる「しつけ」は、子どもに恐怖心と屈辱感しか与えないのだろう、ということです。それは「躾」という漢字の通り、身を美しくすることなのでしょうか。
2017年8月22日