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こんな本を読んでみませんか
ツバメ

みえるとか みえないとか

作 ヨシタケ シンスケ
発行所 アリス館
 ヨシタケシンスケさんの著作は何度か紹介してきました。でも、何を読んでも面白いですから、たくさん紹介できるのですよね。

 今回の主人公は「ぼく」です。「うちゅうひこうし」でいろんな星の調査をすることが仕事でした。ある星に降り立つと目の前から誰か現われました。「ぼく」は気づきます。「このほしの ひとたちは、 うしろにもめがあるので まえもうしろもいちどにみえるらしい」のです。そのひとたちは「ぼく」に言います。「え?!キミ、うしろがみえないの?」「えー?!ふべんじゃない?かわいそう!」。目は2つで、後ろはみえないものという「ぼく」の普通は、ここでは通じないようです。

 
 そのなかで「うまれつき ぜんぶの目がみえない」人にであいました。「そのひとの せかいのかんじかたは、ぼくとずいぶんちがっていた」という言葉と共に、「みえないひと」の世界の見え方が語られます。そこには、「みえるひと」たちの普通とは、全く異なる世界があるようでして・・・

 
 ヨシタケさんの絵本は、違和感なくその世界観に連れていってくれるのですよね。今も「このほしの ひとたちは」と書きましたが、絵本では明らかにいわゆる「宇宙人」の姿をしています。そこをヨシタケさんが「ひと」と書くことで違和感をおぼえることなく物語にスッと入っていけるのですね。「ぼく」はこの星でどんなことに気づくのでしょう。自分の「普通」は、自分だけの「普通」だったことに気づくと、世界は少し違った見方で生きることが出来ることを教えてくれます。それは求めあう社会ではなく、認め合う社会でしょうね。

2020年8月7日
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